形成・接着について

最小厚み/支台歯形成

支台歯形成のダウンロード
  • 前歯・臼歯ともに下記の適切な厚みを確保する。
  • マージンラインはディープシャンファーとする。
  • 鋭角な部分のない丸みのある形態とする。
  • 十分な保持が得られる軸面形成とする。
  • フィニッシングラインはスムーズに仕上げる。

前歯

避けるべき支台歯形成


  • ジャンピングマージン

  • ディープショルダー

  • ナイフエッジ

  • アンダーカット

  • 鋸刃状マージン

  • ガイドグルーブ
    保持孔形成

  • 非テーパー支台

  • 尖った隅角形成

臼歯

避けるべき支台歯形成


  • ジャンピングマージン

  • ディープショルダー

  • ナイフエッジ

  • アンダーカット

  • 鋸刃状マージン

  • ガイドグルーブ
    保持孔形成

  • 非テーパー支台

  • 尖った隅角形成

  • 歯冠長が短い

インレー(小臼歯、大臼歯)

避けるべき窩洞形成(例)

  • ベベル形成
  • 複雑な外形
  • 非テーパー窩洞側壁
  • アンダーカット
  • 狭いイスムス
  • 尖った線角、点角形成

接着ステップ

SA ルーティング® Multi

●通法にしたがい、仮封材・仮着材除去、防湿を行なってください。

●「クリアフィル® セラミック プライマー プラス」などのセラミック処理材を添付文書にしたがい適用することで内面処理加算が可能です。

1クラウンの試適後、被着面の清掃

必要に応じてクラウン内面に「カタナ® クリーナー」を10秒以上こすり塗り、色が完全になくなるまで水洗後、乾燥

※試適後にサンドブラスト処理を行う場合、本操作は不要です。

カタナ® クリーナー

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支台歯に「カタナ®️ クリーナー」を10秒以上こすり塗り、色が完全になくなるまで水洗後・乾燥

カタナ® クリーナー

2支台歯への接着処理

ボンド塗布後、待ち時間なしでエアーブロー

※バキュームで吸引しながら、液面が動かなくなるまで乾燥してください。

クリアフィル®
ユニバーサルボンド Quick ER

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3レジンセメントの塗布オートミックスの場合

クラウンまたは支台歯側へペースト塗布

SA ルーティング® Multi
(オートミックス)

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※セメントを窩洞内に塗布した場合は、30秒以内に4の操作を行なってください。


3レジンセメントの塗布ハンドミックスの場合

A、Bペーストを適量採取、10秒練和

SA ルーティング® Multi
(ハンドミックス)

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※水分混入を避けるため練和紙、練和棒は冷蔵保存しないでください。

※「クリアフィル® セラミックプライマープラス」などのセラミックス処理材を添付文書にしたがい適用することで内面処理加算が可能です。


4接着・余剰セメント除去

1か所につき1-2秒光照射

※化学硬化による除去の場合は、2-4分保持後、除去してください。


5最終硬化

光照射または5分保持

分類 光量 照射時間
高出力 LED 照射器 1500mW/cm2 以上 (3秒または5秒)
x2回
LED 照射器 800〜1400mW/cm2 10秒
ハロゲン照射器 400mW/cm2 以上 10秒

※光を透過する補綴装置の場合は、クラウン全体への光照射による最終硬化が選択可能です。


本術式は「クリアフィル® ユニバーサルボンド Quick ER」添付文書記載の「セメント接着における補綴修復物の処理」「セメント接着における窩洞、及び支台歯の処理」、「カタナ® クリーナー」添付文書記載の「<補綴装置(例えば、クラウン、間接コア)、歯科用ポスト等に対して適用する場合>、<窩洞、支台歯に対して適用する場合>」、及び「SA ルーティング® Multi」添付文書記載の「金属、ジルコニア/アルミナ等の金属酸化物系セラミックス、無機物フィラーを含むレジン系材料、シリカ系ガラスセラミックス、歯科用陶材で作製したクラウン、ブリッジ、インレー、アンレーの接着」を示します。

パナビア® V5

●通法にしたがい、仮封材・仮着材除去、防湿を行ってください。

●事前にクラウン内面へのサンドブラストを行います。

1クラウンの試適後、被着面の清掃

必要に応じてクラウン内面に「カタナ® クリーナー」を10秒以上こすり塗り、色が完全になくなるまで水洗後、乾燥

カタナ® クリーナー

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※試適後にクラウン内面にサンドブラスト処理を行う場合は、「カタナ® クリーナー」による清掃は不要です。
リン酸処理(「K エッチャント シリンジ」塗布、 5秒後水洗後、乾燥)を行ってください。

アルミナ粒子径、及びサンドブラストの圧力は補綴装置の添付文書にしたがってください。

支台歯に「カタナ® クリーナー」を10秒以上こすり塗り、色が完全になくなるまで水洗後、乾燥

カタナ® クリーナー

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2支台歯への前処理

「パナビア®︎ V5 トゥース プライマー」の塗布・20秒後、エアーブローにて乾燥

パナビア®︎ V5
トゥース プライマー

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※バキュームで吸引しながら、液面が動かなくなるまで乾燥してください。


3クラウンのシラン処理

「クリアフィル® セラミック プライマー プラス」の塗布後、エアーブローにて乾燥(待ち時間不要)

クリアフィル®
セラミック プライマー プラス

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4ペーストの塗布

クラウンまたは支台歯へペースト塗布

パナビア®︎ V5 ペースト

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操作時間(23℃) 2分
ペーストを支台歯に塗布した場合の操作時間(37℃) 60秒

5接着・余剰セメント除去

1か所につき3-5秒光照射し、短針などで余剰セメントを除去

分類 光量 照射時間
高出力 LED 照射器 1500mW/cm2 以上 (3秒または5秒)
x2回
LED 照射器 800〜1400mW/cm2 10秒
ハロゲン照射器 400mW/cm2 以上 10秒

※オペーク色の場合は、余剰セメントを小筆等で除去後、マージン部に光照射


6最終硬化

3分保持

分類 光量 照射時間
高出力 LED 照射器 1500mW/cm2 以上 (3秒または5秒)
x2回
LED 照射器 800〜1400mW/cm2 10秒
ハロゲン照射器 400mW/cm2 以上 10秒

※光を透過する補綴装置の場合はクラウン全体への光照射(照射器と光量および照射時間の関係 参照)による最終硬化も可能です。
ただし、オペーク色は光照射での最終硬化は行えません。


本術式は「パナビア® V5」添付文書記載の「クラウン、ブリッジ、インレー、アンレーの接着」、および「カタナ® クリーナー」添付文書記載の「〈 補綴装置(例えば、クラウン、間接コア)、歯科用ポスト等に対して適用する場合 〉、〈 窩洞、支台歯に対して適用する場合 〉」を示します。

SA ルーティング® Multi
管理医療機器 歯科接着用レジンセメント 医療機器認証番号:230ABBZX00096000
クリアフィル® ユニバーサルボンド Quick ER
管理医療機器 歯科用象牙質接着材(歯科セラミックス用接着材料)(歯科金属用接着材料)(歯科用知覚過敏抑制材料)(歯科用シーリング・コーティング材)
医療機器承認番号:228ABBZX00065000
パナビア® V5
管理医療機器 歯科用セメントキット 医療機器認証番号:226ABBZX00106000
パナビア® V5 ペースト
管理医療機器 歯科用コンポジットレジンセメント 医療機器認証番号:226ABBZX00102000
パナビア® V5 トゥース プライマー
管理医療機器 歯面処理材(歯科セラミックス用接着材料、歯科金属用接着材料) 医療機器認証番号:226ABBZX00104000
クリアフィル® セラミック プライマー プラス
管理医療機器 歯科セラミックス用接着材料(歯科金属用接着材料) 医療機器認証番号:226ABBZX00105000
K エッチャント シリンジ
管理医療機器 歯科用エッチング材 医療機器認証番号:226ABBZX00089000
カタナ® クリーナー
管理医療機器 歯科セラミックス用接着材料(歯科金属用接着材料)(歯面処理材) 医療機器認証番号:301ABBZX00015000
[製造販売元] クラレノリタケデンタル株式会社 新潟県胎内市倉敷町2-28